日頃の行動でわかる起業に向かない人に共通する残念なパターン

2017.10.29 (日)

これまで7年間にわたってサラリーマンを中心に起業相談に乗ってきた。年齢、性別、職種、背景いろんな人がいた。そんな中「こんな人は残念ながら起業家になっても失敗するなあ・・・」という人がいる。今回は起業に向かない人のパターンを共有したい。

 

相手の話が聴けない人

起業してうまくいかない人にはいくつかのパターンがある。なかでもこれはNGというものが相手の話が聴けないこと。自分から相談をもちかけておきながら、相手の話をろくすっぽ聴くこともせず自分の考えを押し通す人だ。

 

起業前モヤモヤ相談カフェでもたまにこんな人に出会う。初めての起業相談。限られた時間の中で誠心誠意のアドバイスをする。「そういう場合はこうするのがいいですよ」「こんなやり方もありますよ」「選択肢としてはこんなものがありますね」アドバイスは過去7年に渡る相談経験と数々の学びをもとに蓄積した助言やノウハウだ。

 

それに対し、もし「でも自分はこう思います」「こんなことを学んだのでこうしたいと思います」と言われたらどう思うだろう?そもそもアドバイスしてもらうために来たのではないの?自分の考えでいくのなら相談なんかする必要ないのに。「じゃあ、勝手にやったら・・・」という気持ちになる。

 

ひどい時はこちらのアドバイスにはろくに耳を貸さずに持論をふりかざすような人もいる。それも本やセミナーで集めた情報ばかりだ。こちらはそれなりに試行錯誤を重ねて今日がある。そんな見え透いた情報はすぐにわかってしまう。もうここまで来たら論外。起業の世界をなめている次元だ。

 

教えてほしい、フィードバックしてほしいということに対しアドバイスしたとする。そのことに対して否定的に答える人。「でも・・・」「ただ・・・」が接続詞が入る人は要注意。こんな態度を続けていたらそのうち誰も何も言ってくれなくなる。気づいたら周囲から人はいなくなっている。

 

こんなふうに相手の話が聴けないことは致命傷。そんな姿勢を続けていると気がついたら周りに誰もいなくなる。せっかく応援してあげようという相手の思いを自分からシャッターをおろしてしまうようなものだ。起業は一人で自律して進めていくものだ。でも同時に周囲の応援なしでは成り立たないものだと理解しよう。

 

起業はサラリーマンにとって未経験の世界。未経験のことは本やネットで調べても本当のところはわからない。心ある先人の親切なアドバイスには全力で耳を傾けること。これができないのなら起業の成功はあり得ない。

 

約束や時間が守れない人

講座やセミナーの開始時間に遅刻する人。複数の集合時間に遅れる人。遅れるということはその場にいる人全員の時間を奪っていることになる。こんな例もある。セミナー開始時間になっても来る気配がないので電話してみた。「何ですか?(今起きましたという感じの不愛想な声)あ、セミナーの日程を間違えてました・・・」まさに論外。

 

メールのやりとりができない人

セミナー参加申込がある。ご案内のメールを送る。迷惑メールに振り分けられていることもあるので到着したら必ず返信をしてもらうように伝えている。でもメールを送ってもうんともすんとも音沙汰なし。メールが届いているのか否かさえ不安になる。送った後のレスのない人。メールのやりとりも列記としたコミュニケーション。コミュニケーションができない人は起業なんてしない方がいい。

 

セミナーやイベントを平気でドタキャンする人

当日になって急に行けなくなったという人。相手の立場なんて全く意識の中にない。もちろんどうしようもない事情は別。セミナーを主催する人の立場に立ったらそのことがどれだけ影響を与えるものかを推察しよう。こんな人は相手との信頼関係なんてできるはずがない。なかには何の連絡もなく来ない人もいる。弊社ではこういう人は二度と出入りしてもらわないことにしている。

 

できない理由ばかり並べる人

「やろうと思ったけどあーだこーだで・・・」「急な仕事が入ったので・・・」こんな人はずっと言い訳し続ける人生を歩むことになる。「成功する人は動き続けている。間違いを犯すことはあっても決して立ち止まることはない」ヒルトンホテル創業者、コンラッド・ヒルトンさんの言葉だ。

 

新しいことを受け入れられない人

そんな今までにないことをやってもリスクが高いんじゃない?あれもこれもいろいろ手を出したら無理だと思う・・・既存のもの、守りにばかり目が行く人。「人とは違う道を行き、旧来の考え方を無視すること。もしすべての人が同じ方向を進んでいるのなら、全く逆の方向へ行き、自分独自の市場を見つけるチャンスだ。(ウォルマート創業者/サム・ウォルトン)」世の中にないものを生み出していくこと、妄想こそ起業家マインドの原点だ。

 

自分が未経験のことを批評する人

起業がうまくいかない人のパターン。今回は「相手の話がちゃんと聴けない人」という話について。これから起業したい人にとって起業は未知の世界だ。どんな世界かを知りたかったら経験した人の話を聴くしかない。相手の話を聴くときには姿勢がある。NGな姿勢についての事例だ。

 

相談に一人の人がやってきた。相談が始まった。最初からおかしな空気感だった。自分が今何困っているかは一切話さない。弊校が何をやっているのか、何を目的にやっているのかを質問してくる。不明な部分はクリアにしてほしいので説明をはじめる。するとずっと怪訝な表情できいている。この時点でどうかと思った。

 

話が続いてニーズについての考え方の質問をしてきた。僕の見解を説明した。すると「ニーズってそういうもの何ですか?」「そんなことでビジネスが成り立つのですか?」と批評してきた。「うん?」と思った。続いて起業にとって仲間の必要性の話をした。「起業するのと人のつながりは関係がない気がします」「解せないです」こんな言葉を繰り返してきた。正直話をする気が失せた。

 

こちらは7年にわたりこの仕事を生業にしてきた身だ。1300人を超える相談者対応もしてきた。サラリーマンがどんなモヤモヤを抱えているのかあらゆる視点から聴いてきた。そこからどう一歩を踏み出せばいいかを相手の状況に合わせて積み上げてきた。この道のプロとしての自覚がある。もちろんそのことを盾にするつもりはない。ただ助言を聴きにきたという姿勢すらできていないこの態度には驚いた。

 

大企業で管理職以上を経験した人に多いパターンかもしれない。この人もそうだった。大手にいると仕事をさも自分が動かしているような錯覚に陥る。自分が立ち回りできているのは会社の看板があるから。そのことに気づいていないのが原因だ。まさに世間知らず、はだかの王様状態だ。僕自身がサラリーマンの一時期そうだったからよくわかる。

 

本当に起業したいのなら一度すべてをまっさらにしてほしい。これまでサラリーマンで経験してきたものを尺度で考えても意味がない。経験したことがないものは経験者の話を素直に受け入れることからはじまる。基本のキだ。もし相手の話に批評や評論しかできないのなら起業家にはなれない。ずっとサラリーマンのままでいた方がいい。その方が身のためだ。

 

自己流に走る人

この3つに共通するケースとは例えばこんな感じだ。アカデミーではチアワークというグループワークを行っている。3~4人のグループに分かれて前回の会から今回までやってきた活動や課題を共有、相手の起業準備が良くなるよう応援し合うワークだ。この場には体験参加の人も一メンバーとしてワークに加わる。メンバーの課題や悩み事には相手のことを自分事としてとらえ思うことを発言してもらう。

 

起業がうまくいかない人がフィードバックする立場になったとき。「もっと事業を細分化してこうしてああした方がいいと思います・・・」話している内容は専門家的な上から目線。自分がまったく経験のない世界でよくこんなことが言える。こういう人に限って「僕からのアドバイスですが◯◯です」といった口調で切り出す。グループにいるのは起業の先輩。先輩にアドバイスなんて言葉を使うこと自体???だ。

 

次回へのコミットメントの時間になった。メンバーは等身大のコミットをする。「次回までに市場調査をして事業モデルを完成させます」起業がうまくいかない人はこんなコミットをした。自分がコミットしている内容の大きさを理解していない。ひと言でいうと頭でっかち。知識ばかりため込んで行動が伴わないタイプだ。

 

「三宅さんがセミナーで話していることって当たり前のことですよね。今さら聴かなくてもよかった感じです。もっと新しい情報がほしかった」アンケートを見るとほぼこんなコメントを残していた。確かに当たり前のことを話している。当たり前のことを愚直にできるか否かこれこそが成功失敗の分岐点になるからだ。

 

上記にもしあてはまる点があったら要注意。自由に発言するのはその人の勝手。でも起業に成功したいのなら素直に謙虚に先人の話を聴き入れる。そしてそのまま行動してみること。どこまで愚直にできることが第一歩。自分オリジナルをつくるのはその次の段階と心得よう。

 

起業に向かない人の事例

起業に向かない人はどんな行動をするのか。具体的な事例を一つ紹介する。先日アカデミーの体験授業での話。体験いただく前に天職塾の概要説明ということでオリエンテーションを行う。

 

三宅:「天職塾は2つの軸で動いています。一つは自分でビジネスをつくる軸。もう一つが同じ志の仲間づくり。今日は後者のコミュニティづくりを体験いただきます」
ゲスト:「えっ?セミナーじゃないですか?じゃあいったい何をするんですか?」

 

とんでもないところに来たという目つき。不満で反抗的な態度。体験授業の内容はホームページに具体的に告知文として書いてある。明らかに読んできていないのがわかる。第一印象でNGだ。

 

前半のセミナーが終わり後半のグループワークの時間。今抱えるモヤモヤをグループ内でお互いに話しフィードバックをもらう時間だ。

 

ゲスト:「サラリーマンしながら起業したいと思っています。いくつかやりたいことがあります。どこから手をつけようかと思っています・・・」そもそもサラリーマンしながら起業ということ自体がおかしな言葉。起業とはその仕事一本でやること。サラリーマンしながらできるものではない。

 

ゲスト:「実際の営業活動とかできないじゃないですか?どうやってやるんですか?」メンバー:「リアルではなかなか難しいのでネットで下地をつくっていくのが得策です。ところでどんなことをしようと思っているんですか?」

 

ゲスト:「それは今ここでは言えません」はっ?という感じ。じゃあ何のためにここに来たの?グループ内がしらけてしまった。

 

話が進みグループ内での質問コーナーになる。ゲスト:「値段ってどうやって決めるんですか?以前ブローカーみたいなことをやったことがあって、その時は自分の利益を乗っけると買ってもらえなかったので・・・」メンバー:「僕の体験談で恐縮です。起業前は利益云々よりまず人脈と実績をつくることが先決です。その方が後々につながりました。例えばこうでああで・・・」

 

メンバーは既に独立起業している人。ゲストのために一生懸命になって自分の体験談を話していた。その間ゲストはメモ一つ取らず聞いていた。

 

最後に1ヶ月後の場へ向けてコミットメントをする。ゲスト:「2つのビジネスモデルをつくってみたいと思います。そしてこんなことをこうして・・・」全うなことを言っていました。そんなすぐにできたら誰も苦労なんてしない。こうやって話してほしいという型を無視して自分なりの話をしていた。アンケートには「もっとセミナーの内容を濃くした方がいい」と書いてあった。

 

相手が親身になってアドバイスをしているのに真摯に聴こうとしない。自分には正しい答えがあると言わんばかり。ならばこんな場に来る必要はない。実際に起業して苦労した諸先輩の話に耳が傾けられないなんて長年この仕事をやっている身として許せない態度だ。

 

相手の話を「素直」に聴き入れ「謙虚」な気持ちで受け容れる。これができない人には応援してくれる人はつかない。応援してくれる人がいない人に起業の成功なんてあり得ない。

 

起業に必要な3要素

 

僕は基本的に起業に向く向かないはないと思っている。なぜならその人の中には必ず可能性があるからだ。本気でやろうという気持ちがあれば前に進んでいける。ただこの3つだけはもっていてほしいというものがある。

 

一つ目は「素直であること」。素直とは周囲のことをちゃんと相手のことを受け容れられることをいう。せっかく相手が自分のためにフィードバックをしてくれているのに「それは違うと思う」「自分がこう思う」と言ってはねかえす人がいる。こんな人は起業には向かない。起業家は周囲に応援してもらえる存在になることが大切だ。

 

二つ目は「謙虚であること」。謙虚とはとても深い姿勢だ。その中でも人の話がちゃんと聴けることが必須になる。相談をやっていてこの人どうかなあ?と感じる人は人の話が聴けない人だ。

 

人の話が聴けるとは第三者からアドバイスをもらったときにいったん自分の中に受け止められること。話を聴きながらも自分は別のことを考えているというケースがある。

 

これだときつい。コミュニケーションはキャッチボールだ。自分の言いたいことだけ言うのはドッチボールでしかない。ドッチボールでなくキャットボールができること。ビジネスは人対人で成り立つ。起業は自分一人で立つ。人の関係づくりがきちんとできない人は起業は難しい。

 

三つ目は「行動できること」。理屈でなくまずやってみようという姿勢。人は経験したことがないことには不安を感じます。「これだからできない」「あんなことがあったのでできなかった」とかく言い訳をしがちだ。「○○だからできない」でなく「どうしたらできるのか」と考える習慣づくり。起業家には必須の思考パターンだ。「素直」「謙虚」「行動」。起業家になるためにもっておきたい3つの姿勢。覚えておいてほしい。

 
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