通勤電車から仕事の未来像を描いてみる

2017.10.18 (水)

毎日の通勤電車。当たり前のように行き来していないだろうか?「サラリーマンだからしょうがない」たしかにそうだろう。でも一度立ち止まって想像してみてほしい。この先何十年も同じように満員の通勤電車に乗り続けている自分を。サラリーマンを23年経験しその後起業家として8年過ごしてきた。通勤がある世界とない世界。両方を経験してきた視点で通勤電車の先にあるものを考察してみた。

 

ある朝の情景

朝の新幹線に乗るため、久々朝のラッシュに巻き込まれた。通勤時間真っ盛りだ。最寄バス停から一度に乗り切らないほど満員のバスにゆられ、地下鉄では足の踏み場のない車両で本も開くことができない。窮屈なままただ呆然と立っているだけ。電車の中を見渡すと半分くらいの人がスマホ、寝ている人が半分。本読んでいる人が少し。みんなつらそうな顔をしている。降車駅に着くと何かにとり憑かれたような表情で我先に急ぎ足で周囲の人をかき分けて降りていく。

 

通勤の波に飲み込まれて東京駅に着く頃には結構バテバテ。サラリーマン時代は毎日のことなので意識の中になかった。でもこうしてたまに満員通勤をやると肉体的、精神的にどれだけ消耗しているかがわかる。せっかくひと晩寝てチャージしたエネルギーの半分くらいは失った感じ。通勤を毎日やっていると麻痺していることが怖い事実だ。

 

別の日の朝。出張があるため7時台の地下鉄に乗った。駅は通勤ラッシュ時間帯真っただ中。何やらいつもにも増して人の数が多い。これは何かあるな・・・と思ったら案の定、人身事故が発生していた。振り替え路線の人が駅に押し寄せてきていた。

 

ホームに行くとさらに人があふれている。前の駅でも乗り切れないで時間が掛かっている。来た電車に我先に人をかき分けて乗り込もうとしている人がいる。一方で一刻も早く会社に一報を入れないといけないとスマホをいじる人。そう、みんな目の色を変えて会社に行こうとしている感じだ。

 

僕も数年前はそうだった。とにかく会社に行かないといけない。少しでも早く遅刻の連絡をしないといけない・・・そう思うのは会社に身を委ねている以上当たり前のことだ。サラリーマン時代は仕事のことしか考えない猛烈会社員だった。あのままサラリーマンを続けていたら何の疑問もなくそんな毎日を過ごしていただろう。

 

その後、サラリーマンを卒業し起業した。そのことで自分を俯瞰できるようになった。あの頃の自分はいったい何のために会社に必死になっていたんだろう?こんな目の色を変えてまで会社に行ってその先に何があるんだろう?必死に急いで会社に行く途中に交通事故にでも遭って死んでしまったら、自分の人生はどうなるんだろう?そんなことを感じるようになった。

 

今までいったいどのくらいの時間を通勤に費やしているのかを考えてみてほしい。1日往復3時間、1週間で15時間、1ヶ月で70時間、1年で840時間。仮に20年通勤を繰り返したら16800時間になる。ということは700日。何と2年もの時間に相当する。どう感じるだろうか?

 

今、目の前に必死になる自分はやむを得ないこと。でもそれとは別にこうして必死になっている先に何があるのか?自分の未来がどうなるのか?そんなことをたまに客観視してみてもいいのではないだろうか?ごった返す通勤電車で感じたひとコマだ。

 

通勤しない起業家の一日

ある日の起業家の一日。朝5:30に起床。それからPCに向かい前日夜から現在までのメールやフェイスブックメッセンジャーの確認と返信。チームプロジェクトで動いているものは段取りをその場で決める。続いてコラムの執筆。日によってはクライアントとの朝セッションが入る。朝8:00朝食。ごはんを食べながらニュースチェック。

 

その後午前中の仕事。午前中は頭がさえているので考える仕事に重きを置く。12時簡単な自作で昼食。ごはんを食べて眠くなったら無理せず昼寝。14時頃から午後のワーク。この時間は単純作業中心。停滞したら散歩に出る。その方が頭がすっきり動くから。17:30過ぎまで作業。夕食準備。嫁さんが勤めから帰宅。一緒にキッチンドランカーになる。夕食をつくりながら酔いは出来上がって22時には眠くなり就寝・・・

 

もしこの時間に通勤が入ったらどうなるか?朝出掛ける準備を含め2時間はとられる。一番能率の上がる早朝ワークできる時間も限られてしまう。満員電車にかち合わせたらそれだけで体力消耗、オフィスに着いた頃にはエネルギーが半減している。思考回路もなかなか冴えない。午前中は実質2時間程度のワークになる。

 

午後はそのままのながれ。17:30で終わるというわけにもいかない。周囲を気にしながら結局20時前オフィスを出る。またまた乗り切れないほどの超満員電車。最寄り駅に着くとゲッソリ。自宅に着いたら21時をまわる。明日も早い。ごはんも会話もそこそこで就寝。家族とのコミュニケーションなんてできやしない。

 

比べてみるとどれだけ一日の濃さが違うか歴然とする。もちろん面談、セミナー、ミーティングなどがあるときは事務所に出向く。自宅ワークで全てが片付かないこともある。ただ事務所に行くときはできるだけ通勤時間には当たらないようにしている。これだけでもストレスは半減した。作業効率も上がった。やってみて実感したことだ。

 

サラリーマン時代23年にわたって通勤してきた。その後独立し、数年間はレンタルオフィスや朝活で通勤してきた。通勤に意味なし!30年近くやってきて出た結論。最近では以前にも増してテレワークや在宅勤務が取り沙汰されるようになった。政府が働き方改革といった方針を出しているのもその背景だと思う。でも実態はまだまだ浸透していない。仕事するなら通勤するのが当たり前、そんな時代はそのうちなくなる。というかなくすべき。通勤で人生の大切な時間を失っていることに値するから。決して大げさな話ではないと思う。

 

ネタ集めに使う

そうはいっても今今は通勤電車に乗らないといけない。意味のない中でも役立つことはないかと考えてみる。ネタ集めだ。サラリーマンのつらい心境を観察することだ。目の前に眉間にしわを寄せて座っている人がいる。この人はいったいどんな生活を送っているのだろう?スマホをいじっている人がいる。会社でどんなことがあったのだろう?そんなことを想像する。

 

今までは気にも留めなかったことかもしれない。ここにフォーカスする。重要なのはその時の情景が後で思い出せるようにメモをしておくことだ。

 

数年経った後には当時のリアルな情景は再現できなくなる。忘れてしまうからだ。相手の状況を手にとるように伝えること。起業してからとても有益なものになる。悩みの真髄は相手が今まさにどういう気持ちでいるのかをつかむ必要がある。相手に伝えるためにはリアルな表現こそ響く。車内での人間観察。ぜひやってみてほしい。

 

まとめ

通勤電車は百害あって一利なし。この感覚は会社を辞めないと理解できないものかもしれない。今の状態を当たり前と思ってはいけない。通勤電車に乗らない働き方をしよう。それだけで見える世界は一変するはずだ。

 
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