仕事のやりがいと収入のアンバランスな実態

2018.01.14 (日)

世の中にはたくさんの仕事がある。それがどんな仕事なのか?理解するには実際に現場で自分の目で見るしかない。やりがいのある仕事とは何か?ある事例をもとに考えてみたい。

 

先日、静岡に出張があり高速バスに乗った。行きは早朝。6:20東京八重洲口発だ。あたりも暗く寒い中待っているとバスが到着した。運転手は手持ちの乗車券をもとに一人ひとりの座席を確認する。何やらそれ用の端末でチェックしていた。

 

全員が乗り込むと出発。車内アナウンスが流れる。運転手自らの声だ。「本日は◯◯交通をご利用いただき誠にありがとうごさいます。ただいまより静岡に向け進んでまいります。(中略) 狭い車内ではございますが到着までゆっくりおくつろぎくださいませ。大変失礼いたしました」

 

アナウンス時間は3~4分があるだろうか?とても丁寧かつ流暢で低姿勢なアナウンス。見事だった。そこそこのボリュームだ。どうしているかは見えなかったが運転しながら話していたのだと思う。

 

朝早いということもありすぐに睡魔が押し寄せる。気づいたら寝ていた。車内はほぼみんな寝静まる。もちろんこうして乗客が寝ている間もバスは運行している。運転手は一人黙々と仕事をしている。

 

途中途中の高速バス停に寄って乗客を拾っていく。一度だけパーキングで停車し休憩をとる。とはいえ時間にして10分もない。トイレに行って戻ってくると運転手の姿はない。乗り続けるといろんなことに支障が出る。一度バスを降りてリフレッシュすることが義務付けられているのかもしれない。

 

「長時間にわたり大変お疲れさまでした。まもなく終点静岡駅に到着します・・・この先お気をつけて移動先までお越しになってください」最終アナウンスが流れる。東京から3時間強、静岡に到着。バスを停めると預かった大きな荷物をトランクから出して引き渡す。同時に降りるときには乗客一人ひとりから乗車券を回収する。

 

これだけの仕事を運転手は全て一人でこなしている。大きな荷物のピックアップ、乗客のチェック、座席への案内、車内アナウンス・・・運転だけはないのだ。早朝にバスを出すということは何時に出勤しているのだろう?行きがあるから戻りもあるはず。となると勤務時間はどうなのか?過酷になるのは容易に想像がつく。

 

何より一番は乗客の命を預かるという大きな責任を負う。もし事故でもあったらどんなことになるか。時たまバス事故のニュースで報道される。起こってからでは遅いのに、バス運転手の労働管理に問題があった・・・そんなことが取り沙汰される。

 

これだけのことをやってどれだけの給料をもらっているのか?その道にいた知人によるととんでもない金額だった。運賃はネット予約で片道2220円。驚くほど安い。乗る側にとってリーズナブルなことはうれしいこと。でもそのしわ寄せは運転手の給料に反映されるわけだ。

 

これを飛行機に置き換えるとどうなるのか?飛行機には機長がいてCAがいる。大きな荷物の出し入れにも担当がいる。機長の収入は高額と言われる。LCCで格安なものがあるとはいえ航空券はそれなりの価格だ。単純な比較はできないがバス運転手との差はとんでもない隔たりがある。

 

世の中にはやっている内容・責任と対価とにこんなにアンバランスな仕事があるのだ。収入が全てとは言わない。でもやっていることと責任に見合った対価は発生するのが本来のはずだ。最新のシステムを導入して業務合理化、コスト削減。聞こえはいいが実態は想像を絶することになっている。

 

仮にバス運転手になぜこの仕事をしているのか質問したとする。「生活していくためにしょうがなく仕事をしている」ときっとそう答えるだろう。自分が出せているかと質問する。「自分を殺して毎日を送っている」と答えるだろう。

 

仕事のやりがいとは何か?自分を出せずに毎日を送ることに何の意味があるのか?世の中の理不尽にいろんなことを考えさせられた出来事だった。本当の仕事とはどうあるものなのか?これからも問い続けていきたい。

 

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